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    舞台

    くすんだ声で()くソワレ


    ソファに緩く(もた)れながら


    虚空(こくう)に伸ばす白皙(はくせき)


    (いず)れの(げん)(よう)とはせずに


     


    煌びやかなる光の中


    男だけが(かげ)を慕う(さま)


    誰もが目を奪われよう


     


    嗚呼 此処は創られた物語


    過去も未来も宿命(さだめ)のままに


    何一つ狂いのない舞台の上で


    私だけが少しずつ


     


    鳥籠に捕らえられた男は


    今宵も虚ろに月を(なが)


    その瞳が(われ)を映くても


    死が分かつまで (われ)は女王


     


    淀みに零す(よう)にトワレ


    群がる蝶は引きも切らず


    虚実(きょじつ)()さえ曖昧に


    私を其処に存在させて


     


    多彩に響く喝采の()


    千秋楽(おわり)の日へまるで(おり)(よう)


    何故か胸に溜まってゆく


     


    嗚呼 此処は創られた物語


    夢も想いも宿命(さだめ)のままに


    何一つ(とが)などない舞台の上で


    心だけがさ迷って


     


    鳥籠を暗闇(やみ)に浮かべし月光は


    男に触れては滴となり


    私はただ其れを見て見ぬ振りで


    凛と支える (われ)は女王


     


    (まつろ)わぬ者には天罰を


     


    嗚呼 其れは創られた物語


    今も昔も変わらぬ調べ


    ただ一つ自由たるは舞台の外で


    紡いでゆく者だけで


     


    鳥籠を出でて羽ばたく(すべ)


    気付かれぬ内に()ってしまおう


    二人きりの物語(せかい)鍵をかけて


    幕が降りても 私は女王

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